性転換ネタその13。
女性主人公で(略)。
6月編でございます。
どの辺りをピックアップするか迷いました。
そしてぎりぎりで申し訳ないです^^;
来月はもっと早くにupしたいぞっ。
読もうかねぇ。という方は「つづきはこちら」からどうぞ^^
*****
「なんでお前はあの時あいつらを止めなかったんだ」
衝撃的な林間学校は陽介にとって忘れられない思い出となったようだ。
確かにあの一連の出来事は伊月にとっても忘れられないだろう。
カレーを作るのになぜだと思うような食材をピックアップしていく彼女たちを止められなかった自分も悪かったと思う。
実際作る時に止めればいいかと思ったのだ。
だが、タイミング悪く他の生徒たちに呼ばれ、挙句の果てにモロキンに足止めされて延々と嫌味を聞かされて慌てて戻ったらもうあとの祭りだった。
カレーを噴出し倒れる陽介を目の当たりにして青ざめた。
まさかと思った。
さすがにルーのパッケージに書いてある調理方法を見ながら作るだろうと思ったのだ。
作り始める前にも「ここに作り方が書いてある」と言ったのだ。彼女たちも「そうなんだ」と頷いた。だから、大丈夫かと思ったのに。
「なんで止めなかったんだ!」
あの後、痛いくらい両腕を掴まれて本気で泣きながら訴えられた。
陽介はいわゆるイケメン、なのだが、あの時の顔はちょっと他の女の子には見せられないくらいにひどかった。
思わず伊月も顔を逸らしてしまったくらいには。
いや、まぁ。申し訳ない気持ちが一杯で顔が見られなかったのだけども。
「ご、ごめん」
謝罪の言葉を言うだけで精一杯で、おいおいと泣きながら思い出したように怒る陽介が落ち着くのを辛抱強く待った。
そんな理由もあったので。
「これを着てくれ」
そう差し出された水着を拒否が出来なかった。
しぶしぶでは受け取って、三人揃って着替えに行く。
「どういうセンスなの、これ」
他の二人はそれぞれのイメージ通りの可愛い水着なのに対し、伊月のものは妙にセクシー路線なのは気のせいか。
「うわぁ・・・」
「すご・・・っ」
二人がなぜか絶句する。
「な、なに?」
うろたえてなんとなく身を隠すように両腕を体に回す。
「前から思ってたけど伊月ってスタイルいいよね」
大きすぎず小さすぎず、バランスの良いふっくらとお椀型の胸。パットがなくても程よい膨らみがあってシンプルなビキニでも着こなしている。
くびれた腰に、女性らしいお尻を通り過ぎればすらりと長い足。しかもただ細いだけではない、やはり程よく肉付きがあり、全体的にとにかく色っぽかった。
「こりゃ、花村のセンスに脱帽だわ」
「ほんと。なんで伊月にこの水着が似合うって分かったんだろ」
制服に隠された肢体がこれほどのものと、どうしてあの男は分かったのか。伊月にしてみれば、年の割りに色っぽいこの水着が似合うとは思えなかったのだが。
「これさ、やばくない?」
「うん。やばい」
「なにが?」
「この格好で出て行ったら絶対あいつらヤラシイ目で伊月を見るもん。やめたほうがいいかも」
「え?」
「やめたほうがいいよっ」
さっと雪子が伊月にジャージを渡す。
「ほら。早く着替えて」
「え? でも」
「いいから!」
カレーの買出しのときとは違う意味で口を挟む事が出来ず、伊月はジャージを着込む。
「なんなの? いったい」
「分からないのならいいの!」
「そうそう」
「でも、二人だけ水着を見せに行くの?」
「あ・・・」
「でも、うん。伊月のあの姿を見せるよりはいい・・・と思う」
「あー・・・まぁ、わたしたちには伊月みたいな色気はないしね・・・」
はははっと乾いた笑いを零す千枝に雪子も苦笑する。
「さ。行こうか。気は乗らないけど」
「うん」
「行って一発殴ってやろう。伊月にあんな水着を着せようと思ったスケベな花村をね!」
ああ。と伊月は心の中で合掌する。
昨日に引き続きかわいそうなことになりそうな陽介を哀れんだ。
かくして、千枝には殴られなかったけれども、鼻血を噴いた完二を見た雪子が男子らを川に突き落とし、挙句の果てに川に紛れたとはいえモロキンのアレなものを頭上から浴びるという、最悪の結末に落ち着いたのである。
*****
ま・・・まとまってない感がすごく出ていますね^^;
すみません。
もしかしたらそのうち書き直すかも知れません。
次はもう少し落ち着いた環境で書こう^^;
うん。
今回は本当に書き所に迷いました。
最初は完二のダンジョンにしようかとも思ったのですが、その3で書いてしまったのを思い出して却下。
完二が仲間になってから、りせが登場する辺り。とか色々悩んだ末にこれは・・・押さえておかなければいけないんじゃないかと例のカレーイベントです^^;
まぁ、書ききれてないですね。反省です。
また次の機会でこの辺をもっとちゃんと書きたいかも^^
それでは、また来月に!
次はいよいよ直斗が転入するよ!
PR