性転換ネタ14。
女性主人公で(略)!
という事で、7月編です。
前回直斗が編入とか言いましたけど、まだですから!
そんなに直斗に会いたいか、主人公よ!(笑)
って、私の勘違いです。ごめんない<(_ _)>
という事で、読んでくださる方は「つづきはこちら」からどうぞ!
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『・・・必要な時にしか興味をもたれないというのは・・・確かに寂しい事ですね。もう、慣れましたけど・・・』
その時の、少年の諦めたような顔が頭をちらついていた。
「どうしたの? 最近ボーっとしてるね」
「え?」
期末テストも終わり、夏休みが間近に迫る中、誰もが皆浮き足立っているというのに、伊月は一人ぼんやりとしている事が多かった。
だが、ぼんやりとしているわりにしっかりと学年一位を取るあたり只者ではないが。
「あの探偵君?」
伊月がぼんやりと思考の海に沈みこむようになったのは、かの少年探偵にジュネスのフードコートで会ってからだった。
「気になる事でもあるの?」
千枝は心配になって尋ねるが、伊月は「うん・・・」と言葉を濁すばかりだった。
しばらく辛抱強く待ってみるものの、話し出す気配はない。無理に聞き出すのも良くないと思い、「話したくないならいいよ」と笑うと、伊月は「違う」と首を横に振った。
「なんだか、寂しそうだったなと思って」
「あー・・・うん。そうだね」
実を言うと千枝は、それよりも彼が自分たちのしている事を『遊び』の一言で片付けられた事の方が衝撃的で、その後の彼の表情など見ていなかった。
私たちのやっている事は遊びではない。けして。
りせや陽介がはっきりと言ってくれたから千枝は口には出さなかったけれど、正直なところ、あの少年に対して微妙な感情しかなかった。
「必要な時にしか興味をもたれないってどういう気持ちがするんだろうね」
「うーん・・・」
「都合のいい相手って事でしょ? 悲しいよね」
ぼんやりと、まるで独り言のように呟いた伊月に、そこで初めて千枝は「おや?」と目を見開いた。
「伊月、あの探偵君に興味あるんだ」
「え?」
パチパチと目を瞬かせ、何を言われたのかわからないとばかりに首を傾げる。
「確かにさ、探偵君は警察の人たちに都合のいいように使われたのかもしれないけどさ、ちゃんとそれは分かっている上でやっていることなんでしょ? 悲しいかどうかは本人にしか分からない事だし、私たちがどうこう言う事じゃないじゃん」
そしてそれを伊月が分からない訳がないのだ。
いつだって客観的に物事を見て、千枝たちを支えてくれていたのだから。
それが出来ない相手。それはつまり、伊月にとって特別な存在になったのではないだろうか。恋愛とは、そういうものだ。なんて、知った風に頷いて千枝はにやりと笑った。
「千枝?」
伊月は相変わらず首を傾げている。
「意外とそっち方面には鈍かったんだね」
「何のこと?」
やはり分かっていない様子を見ながら、千枝は友人の新たな一面を発見できて嬉しい気持ちが隠せなかったのだった。
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千枝の出演率高いな!
いいの。
私は千枝も好きだから。
という事で、7月の出来事でした。
やっと・・・やっと直斗がまともに出てき始めたよーっ!
来月はついに! ついにぃぃぃっ! ですよ!
と、私一人興奮している訳ですが、ドラマティックな展開は期待しないでくださいね^^;
という事で、また来月!!
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