夏の小話~。
今回はCPなしです。
最近の暑さがハンパないので(笑)
読んでくださる方は「つづきはこちら」からどうぞ^^
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ギラギラと照りつける太陽が、皮膚を焼く。
あまりにも強い熱は『痛い』のだと改めて実感する。
「あっち~・・・」
隣で陽介が土手に寝転がった。
「余計熱くないか?」
額の汗を拭いながら問えば、彼はまったくだ、とすぐに起き上がった。
「どうにかならんのか、この暑さ」
「ほんとに」
樹は穏やかに流れる川を眺める。
「川・・・」
「ん?」
「川に入るかな」
「は?」
ぼんやりと呟くと、陽介は「おいおい、大丈夫かよ」と焦った声を上げた。
「別に変な事じゃないだろ」
暑くて倒れそうな時にそこに川があったなら潜りたいと思う。それこそ人間の心理だ。
「いやまぁ・・・そうだけどな」
その言葉を背に樹は川に向かって歩き出した。もともと土手にいたので到着するのにものの一分も掛からない。
「おい! 水着もってないだろ」
「別に水着じゃなくてもいいじゃないか」
水に浸るのに水着じゃないとダメだと誰が決めたのだ。
「そりゃそうだけど・・・。あっ、おい!」
靴を履いたままザブザブと川に踏み込む。
「あーーーーっ! お前何してんの! マジで!」
絶叫と共に川辺にやってた陽介は頭を抱えた。だが、樹はというと・・・。
「きもちいい・・・・・・」
しっかりと肩まで使って長く息を吐き出した。
「お前なぁっ!」
悲痛ともいえる絶叫。
「これからみんなで出かけるところだろうが! どうすんだよ、服のまま入りやがって!」
「あ」
「あ、じゃねーよ!」
ハタ、と我に返った樹は立ち上がって陽介を見る。
どうにも出来ないほど濡れた己の体。樹はしばし自身を見下ろす。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しょうがない」
うん。と頷く。
「しょうがなくねーよ!」
間髪いれずに突っ込みが入り、さすがだ。と冷静になった頭が陽介の反応の速さに感嘆する。
「あーったくもー・・・」
がりがりと頭を掻いた陽介は大きくため息を吐いた。
「冷静に見えてたけど思ってたよりもキてたんだな、相棒」
そのようだ。と、樹は頷く。
そして、女子たちがやってくるまでの短い間、樹は服を乾かすべく川から上がった。
「・・・逆に辛い」
呟いた樹に、
「自業自得だ」
と即座に切り替えした陽介に何も言い返せないのだった。
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暑い日が続いているので。
先日、炎天下に日傘を差して40分ほど歩いたら、全身真っ赤になってました^^;
まるでお風呂上りのように赤くなっている事に気が付いて、慌ててスポーツドリンクをのみました。
あのまま気が付かずにいたら熱中症になっていたかも。
皆さんも気をつけて~っ!
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